2016年04月07日

「他責思考」が作り出す「不幸せ感」という悲劇 ~「聴く」ということの大切さ~

以前、家族で大阪にあるユニバーサルスタジオジャパン(USJ)へ遊びに。最新のハリーポッターのアトラクションに乗るのに寒空の中、2時間以上待たされた挙句、乗るには乗ったが、途中で酔って失神しそうになり、散々な目に遭ったことで「もうUSJなんか二度と行かない!」と改めて固く胸に誓った(笑)、「夢と情熱シニアビジネス経営コンサルタント」の青木です。


東京ディズニーランド、ディズニーシー、そして今回のユニバーサルスタジオジャパン。
大の「行列待ち嫌い」で、「アトラクション恐怖症」、さらには「高所恐怖症」の僕にとっては、この類の遊戯施設の世界は、まさに地獄絵図状態です。
奥さんと娘たちは、大好きなようで「キャーキャー!」楽しんでおりましたが、僕には全くもって意味が分からない。
「楽しすぎて、何時間待っても疲れない!」なんて言葉を聞くと・・
これはも、価値観、感覚の違いとしか言いようがないですよね(汗)

でも、「目の前にいる人に、プラスの痕跡を残す!」を信条としている僕ですから、彼女たちが楽しんでもらえて、幸せを感じてもらえたのだとしたら、そのへんは「まぁ、それで良しとしよう!」と、強引に納得させている自分がいたのは事実です(笑)


それは、さておき・・・
4月に入り、桜も満開の中、会社、ビジネスにおいては、相も変わらず横浜、名古屋を起点に全国を飛び回る忙しい毎日を送っております。


ここ最近ですが、「人にとって、本当の意味での幸せとは何なんだろう?」と考えることが多くなりました。
僕自身、仕事柄もあって、会社のステークホルダーの方々を中心に色々な方にお会いします。

自社のスタッフ、クライアント側のスタッフ様、ビジネスパートナー、知人経営者、お取引先等々。


当然のことですが、人によって、その「考え方」「思考背景」「世界観」「仕事観」などは本当に様々です。


ちなみに、僕は、元々「人間」が大好きで、そして「人間ウォッチング」も大好き(笑)

さらには、元々営業畑出身ということもあって、個人の習性として、コミュニケーションスタイルとして、まずは相手のお話を徹底的に【聴き続ける】ということを常に意識しています。

僕が【話す】のは、あくまでその【傾聴】が終わった後。

弊社のクレドにもありますが、いわゆる【「聴く」が8割、話すが2割】という法則です。

この法則を実践することの大切さ。

それは、相手を「よく知る」ことができるということ。
そして【聴く】に徹することで「相手からの自分への信認」が得られているので、その後のこちら側が【話す】というステップにおいて、相手から見た自分の考え、主張への理解が深まりやすいということです。

一言で分かりやすく伝えるとしたら・・・
【人は、自分の話しを真剣に聴いてくれる人のことを好きになる】っていうところでしょうか。



ただし、誤解のないようにお伝えしておくと、上記の【聴く】とは、ただ聴くということではありません。
【聴く】という行動を通して、相手への【共感】【リスペクト(尊敬)】を示すということが大切なのです。

技術的に言えば、「相槌(確かにそうですよね!」「共感(本当によく分かります!素晴らしいですね!)etc」といった行動、表現です。

そこがすっぽりと抜けてしまっては、相手に対して「僕は(私は)、あなたのことを本当に理解していますよ!」というメッセージを伝えることができず、どれだけ何時間聞いても、相手からの信認を得ることはまずできないでしょう。


ちなみに、弊社のスタッフにもこの法則については過去に何度となく教育してきていますが、実際にそれを理解し、行動ベースで実行できている人は恐らく、10人中で言えば、5人。半分もいないのではないでしょうか。


実は、この【聴く】という行動が習慣ついているかどうか、それが直接その人の「幸せ」につながるんです!
なんて、もし僕がお伝えするとしたら、皆様どう思われるでしょうか?

「ええー、そんなバカな!」「それは、ちょっと言いすぎなんじゃないの?」
多分、そう考える方が多いのではないでしょうか(笑)


ここからは、あくまで僕の考え、想いになってしまいますが。。

僕自身、これまで20数年のビジネス経験を通して、色々な方々にお会いしてきましたが・・・
やはり「仕事で結果を出している人」「幸せ感に溢れている人」「素晴らしい人間関係に恵まれている人」というのは、ほぼ例外なく【聴く人】ですし、もっと言えば結果としての【物事への肯定感に満ち溢れている人】だと思います。

すなわち・・
「聴く」 ⇒ 「相手への共感・リスペクト」 ⇒ 「相手から自分への好意的な反応」 ⇒ 「自己の承認欲求が満たされる(幸せ感)」 ⇒ 「聴く」 ⇒ 「相手への共感・リスペクト」 ⇒ 「相手から自分への好意的な反応」 ⇒ 「自己の承認欲求が満たされる(幸せ感)」 ⇒ 

                     ・
                     ・
                     ・
                   その上で・・
 相手の気持ち、感情、情報、状態を理解・整理した上で、好意的に「話す(あるいは、「話せる」)」


このようなループを回すことによって、「聴く」という行為が回り回って自分への幸せ感の満載状態を生み出す。
と同時に、その積み重ねによって「人」、あるいは「物事」に対して常に【肯定的に】解釈し、接することができるのです。



逆に、「話すが8割、聞くが2割」といった方をお見かけすることがあります。

そういう方の場合、よほどのカリスマ性があるとか、お笑い芸人ばりの天才的トーク技術を身に付けている人を除いて、結果としてほとんどの方が「自己満足」の世界で生きている方が多いように僕は思います。

すなわち、それが意味するところとは、ご本人が自覚しているかいないかは別として、結果としての「自分の世界観の相手への押し付け」につながる危険性が高いということです。

例えば・・・

(いきなり)「話す」 ⇒ 「「自分ワールド(世界)」全開で話す・相手が見えていない」 ⇒ 「戸惑う相手・微妙な反応(社交辞令な反応)」 ⇒ 「自分も相手が見えない・不安」 ⇒ 「相手の気持ち・感情・情報・状態」が理解できない」 ⇒ 「自己の承認欲求が満たされない」⇒ 「苛立ち・相手へのマイナスの感情」

                     ・   
                     ・
                     ・
                    その上で・・ 
 (苛立ち、相手へのマイナスの感情から)否定的に「聞く」 「私の言っていることって分からない?何で?どうして?」


このループが一度でも回ってしまうと、自分への「不幸せ感」が満載状態となり、その積み重ねが「人」、あるいは「物事」への【否定的な】解釈、接遇へとつながっていくように思われます。


このように・・・
私たち一般人が生息しているこの世界においては、「人とのつながりなしに生きてはいけない」という原理原則を考えると、この「聴く」ことの大切さは、ほぼ例外なくどの方にも必要不可欠な要素ではないかと考えるわけです。


さらに厄介なのは、この「不幸せ感」がさらなる「他責思考」を生んでしまうことで始まる【負の連鎖】。

・「あの人は、どうして僕の(私の)言うことを理解してくれないのか?」

・「きっと、あの人は僕のこと(私のこと)を嫌っているに違いない・・」

・「あの人さえいなければ、僕は(私は)もっと良い仕事ができるのに・・」

・「あの人って、僕に対して(私に対して)否定的な態度を取るということは、きっと他の誰に対しても同じに違いない・・」


このような「他責思考」の習慣が付いている人の行動パターンは、その後、他者への人格攻撃、非難や指摘、物事に対しても常に否定的な「できない理由探し」の行為などへと発展します。

その結果・・
周りの人たちは、当人に対して(「この人には言っても分かってもらえないから・・」)社交辞令を貫き、必要最小限のことだけコミュニケーションを取り、そしてその寒々とした空気感を感じる当人はさらに周りに高圧的に接することで、さらにお互いの溝が深まっていく・・

最後には、いわゆる「裸の王様」「ピエロ」と化し、コミュニケーション不全へと陥る。



これが、「聴けない」 ⇒ 「他責思考」 ⇒ 「不幸せ」 という図式の正体です。


ちなみに、僕は、常に周りとの豊かな人間関係を築き、いつも幸せ感を味わっていたいと思っています。


だからこそ、『聴く』 ⇒ 『自責思考』 ⇒ 『幸せ』

このプラスのループを回すべく、今も、これからも行動していくつもりです。

皆様は、いかがお考えでしょうか?


ちなみに、既にご存じの方も多いとは思いますが・・

「聴く」と「聞く」の違いは何でしょうか?

◆「聴く」・・・耳をそばだてる。積極的。英語で言うと、「listen」

◆「聞く」・・・自然に耳に入る。受動的。英語で言うと、「hear」


そして、最大の違いは・・・
「聴く」は、【心】できく。「聞く」は、【耳だけ】できく。
ということです。


【「聴く」が8割、話すが2割】

「話すが8割、「聞く」が2割」

この文中で、実は、上記のように漢字を使い分けて書いていたのですが、お気づきになった方はいらっしゃるでしょうか?


それでは、また。







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Posted by 青木 幸司           ケアブリッジ株式会社/グリーンランズ株式会社 代表取締役  at 14:38 │Comments(0)コミュニケーション能力

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